理事長挨拶

理事長挨拶『新年のご挨拶』(令和7年度)

一般社団法人 日本映像制作・販売倫理機構  西村忠治


 新年明けましておめでとうございます。

  会員の皆さまには令和7年の新春を清々しくお迎えのこととお慶び申し上げます。昨年中は、制販倫の業務各般にわたり温かいご支援とご協力を賜りまして衷心より厚くお礼申し上げます。

  さて、ロシアによるウクライナへの武力侵攻は北朝鮮兵士の参戦という新たな局面を迎えて苛烈さを増すなど全く停戦の兆しさえ見通せないまま新年を迎えてしまいました。また、イスラエルと、イランを後ろ盾とするイスラム主義組織ハマスとの戦闘やシリアのアサド政権崩壊など、国際社会は一層の不安定さを示しております。一方、国内においては、我が国を取り巻く安全保障環境が一段と厳しさを加速させている中、賃上げが物価高騰に追い付かないなど国民生活への影響は厳しさを増幅させております。

  こうした中で、業界を巡っては、AV新法が施行されて2年半が経過しました。法施行後2年を目途に一部見直しが行われることになっておりましたが、その改正は見送られ、規制緩和を期待した業界の一部にとっては残念なことであります。新法の中心柱である人権尊重という観点から業界を俯瞰するに、まだまだ十分浸透しているとは思えない状況が見られることからすれば已む無しと言えなくもありません。

  このような状況を踏まえますと、これまで以上に緊張感をもって自主規制を強化するとともに、出演関係者の人権尊重に努めていくことが業界発展のために重要であると考えます。

  制販倫といたしましては、これまで同様、独立性と第三者性を堅持した中立的で信頼される審査団体として、さらなる自主規制に努め、適正かつ公正な審査を通して業界の健全な発展に寄与して参る所存でございます。

  会員の皆さまには、引き続き制販倫並びに業界発展のためにご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

  今年の干支は巳(蛇)です。巳年にあやかり、復活と再生で安定を取り戻す一年になるよう期待したいと思います。

  末筆ながら、今年が会員の皆さまにとりまして一層の発展の年となりますよう祈念いたしまして新年のご挨拶といたします。