理事長挨拶『新年のご挨拶』(令和5年度)
一般社団法人 日本映像制作・販売倫理機構 西村忠治
新年明けましておめでとうございます。
会員の皆様におかれましては、令和5年の新春を清々しくお迎えのこととお慶び申し上げます。昨年中は、制販倫の業務各般にわたり温かいご支援とご協力を賜り衷心より厚くお礼申し上げます。
さて、昨年は、2月24日、突如としてロシアがウクライナに武力侵攻しました。この侵攻は力によって一方的に現状を変更しようとするもので国際秩序の根幹を揺るがす行為として批判を受けています。そのロシアを始め、ミサイルの発射実験を繰り返す北朝鮮及び台湾に対して武力併合も辞さないとしている中国という専制・独裁国家に囲まれた我が国にとっては安全保障上極めて憂慮すべき事態となっております。また、穀物や原油・天然ガス等の輸出大国である両国の戦争によって世界的な原材料不足を招き、我が国においても輸入品を材料とした物価の高騰を招くなど、深刻な経済問題に発展しております。
このような国内外を巡る厳しい情勢の中、新型コロナウイルスは、国内で感染が確認されて以来、一向に収束する気配が見えないまま4年目を迎えました。この間のさまざまな行動の制約で生活様式が大きく変わったように感じます。引き続き感染防止に神経を費やす日々が続きそうです。
こうした中、昨年は、6月にいわゆるAV出演被害防止・救済法が制定・交付され、メーカーに対する初めての直接的な法規制が行われるようになりました。これによって、出演者の人格・人権の尊重、制作公表者(メーカー)等の義務、出演契約の効力の制限、及び差止請求権等の新たな規制が行われることとなりました。一部には、これに対する批判や戸惑いがありますが、メーカーの立場からすればこれを守るべきことは決して難しいことではないと考えます。私達は、今後とも法律のあるなしに関わらず関係者の人権を遵守しながら業務運営を行っていかなければならないと考えます。
制販倫としましては、このような厳しい状況下においても、独立性と第三者性を堅持した審査機関として、迅速、適正かつ公正な審査を通じて、会員の皆様の期待に応えるとともに、業界の発展と健全化により一層寄与して参りたいと考えております。
今年の干支は卯(うさぎ)です。卯は「穏やかなうさぎの様子から安全・温和と跳ね上がる意味があるといわれています。コロナ禍の閉塞感から抜け出すとともにロシアとウクライナの停戦が成り、景気の上向き・回復が飛躍・向上する年となるよう願っております。
会員の皆様には、制販倫並びに業界発展のために引き続きご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。末筆ながら、皆様のご健勝、ご多幸を祈念し、新年のご挨拶といたします。